会社で働いていると複数の仕事を任されることもあるでしょう。しかし、誰もが同時に仕事を進められるとは限りません。
同時に仕事ができないとマルチタスク能力がないと見なされ、能力の低い人として扱われてしまいます。
この記事では、マルチタスクができない原因と対処法を紹介しています。マルチタスクができなくて苦しい思いをしている人はぜひ参考にしてください。
マルチタスクができない5つの原因
マルチタスクができない人は主に以下のことが原因です。
- ひとつの作業にこだわってしまう
- スケジュール管理が得意でない
- 整理整頓を苦手としている
- 余計なことに集中を持っていかれる
- 細かいミスを見つけるとスルーできない
では5つの原因について詳しく解説します。
原因1.ひとつの作業にこだわってしまう
マルチタスクができない人はひとつの作業にこだわりがちです。ひとつの作業にこだわってしまうと複数の作業を同時に進めることはできません。
ひとつの作業にこだわってしまう場合、ほかの作業が気になって現在の作業もおろそかになるケースもあります。
どっちつかずになると余計に効率が悪くなるため、場合によっては一つひとつの作業を着実にこなすといった思い切りも必要です。
原因2.スケジュール管理が得意でない
マルチタスクができない人はスケジュール管理を苦手としているケースが多いです。
そもそもマルチタスクは作業へ入る前に、スケジュールを管理しなければいけません。スケジュールなしに進めてしまうと、次に何をすべきなのか見失ってしまいます。
マルチタスクは管理能力が必要なので、まずは優先順位付けの能力を身に付けることが大切です。
原因3.整理整頓を苦手としている
マルチタスクは整理整頓が苦手な傾向にあります。
逆にマルチタスクが得意な人を見ると、どこに何があるか把握しているケースが多いです。整理整頓ができていれば仕事が効率的に進むため、マルチタスクの負担が軽減されます。
マルチタスク能力を身に付けたいと考えている人は、まず整理整頓することから始めるのもポイントです。
原因4.余計なことに集中を持っていかれる
マルチタスクができない人は、ほかのことに気を取られやすいです。
同時に複数の仕事を進めようと思ったら、その業務のこと以外考える余裕はありません。着手している案件にだけ集中し、高い集中力を発揮することでマルチタスクは実現します。
しかし、マルチタスクができない人は目の前にある取り組むべきことに集中できません。
原因5.細かいミスを見つけるとスルーできない
マルチタスクはひとつの作業にこだわっているとできないスキルです。たとえば、ちょっとしたミスが気になってそちらに集中してしまうと、ほかの作業が疎かになってしまいます。
物事へのこだわりが強い完璧主義者ほど、細かいミスを見過ごせず完璧を求める傾向にあります。マルチタスクを実行するためには、あまりこだわりすぎないことも大切です。
マルチタスクができない場合の対処法7つ
マルチタスクができない人は以下の対処法を取り入れましょう。
- シングルタスクを複数こなすようにする
- 優先順位をつけて作業する
- 時間を決めて調整する
- 集中しやすい環境を作る
- パーキングロット思考を利用する
- スケジュールに空白の時間を作っておく
- 上司に相談する
続いて7つの対処法を詳しく解説します。
対処法1.シングルタスクを複数こなすようにする
同時に仕事を進められない場合は、あえてマルチタスクの思考を捨てるのもありです。
マルチタスクは同時に物事を進めるため、考えが複雑になってしまいます。そこでひとつの作業を着実にこなすという思考に切り替えれば解決するケースが多いです。
たとえば、作業Aと作業Bを同時に進めるのではなく、作業Aを先に終えて作業Bに進めば問題ありません。
マルチタスクが苦手な場合は、一つひとつの作業を着実に進めた方がスムーズに進むケースも多いです。
無理にマルチタスクを取り入れようとせず、まずはシングルタスクをこなしましょう。作業に慣れてくれば、自然とマルチタスクの能力が身に付くこともあります。
対処法2.優先順位をつけて作業する
マルチタスクができない人は手当たり次第に取り組むこともあるため、まずは優先順位を付けましょう。
基本的に仕事は優先すべき案件と、そこまで急ぎではない作業に分かれます。急ぎではない作業から取り掛かっても意味がないので、最初は急ぎの案件から始めるべきです。
このように優先順位をつけることで思考が整理されます。考えがまとまれば、あとは手を動かすだけなので余計なことに時間を割く必要もありません。
対処法3.時間を決めて調整する
マルチタスクで作業を進める際は時間の配分を決めておくのがおすすめです。仕事ごとに時間を設定しておくと1日のスケジュールをコントロールしやすくなります。
無理のないスケジュールを立てることでゆとりも生まれてくるので、落ち着いて作業を進められるのも大きなメリットです。
対処法4.集中しやすい環境を作る
マルチタスクは高い集中力が求められるため、以下のような集中しやすい環境を作りましょう。
- 静かな場所
- 整理整頓された場所
- 快適な室温や照明が確保された場所
作業環境を改善すると、マルチタスクに必要な集中力を発揮しやすくなります。会社だとできることも限られますが、より自分が集中しやすい環境を作りましょう。
対処法5.パーキングロット思考を利用する
ほかの仕事が入ってきた際はパーキングロット思考を利用しましょう。パーキングロット思考とは、新しい仕事が入ってきたときに現在の仕事を中断し、先に別のタスクを処理することです。
会社で働いていると作業中に別の案件が飛び込んでくることもあります。作業中に別件が来るとパニックになって、どっちつかずになるケースも多いです。
仕事が立て込んでくるとパニックになりやすいですが、パーキングロット思考に基づいて新しい仕事から取り組みましょう。先に別件を済ませることで脳への負担が減るため、落ち着いた状態で作業できます。
対処法6.スケジュールに空白の時間を作っておく
マルチタスクに余裕を持たせるためには、スケジュールに空白の時間を作るのがコツです。
スケジュールに空白の時間があれば、落ち着いて作業ができます。仮に遅れたとしても空白の時間を使えば良いので安心です。
落ち着いて作業できれば効率も上がるため、スムーズに進めばさらに余裕が生まれるメリットもあります。
対処法7.上司に相談する
自分ひとりでマルチタスクの問題が解決しない場合は、上司へ相談しましょう。相談すると以下のメリットがあります。
- マルチタスクのコツを教えてもらえる
- 作業の一部を負担してもらえる
- 進捗状況を確認してもらえる
上司は自分より仕事に慣れているケースが多いです。先輩の働くコツを聞くことで、マルチタスクに良い影響を与えてくれます。場合によっては上司が気にかけてくれることもあるため、かなり働きやすくなるでしょう。
マルチタスクができないことをひとりで悩み続けるとほかの仕事にも支障をきたします。手遅れになる前に、信頼できる上司へ相談してみましょう。
マルチタスクができない場合は発達障害の可能性もあり
マルチタスクができない人の中には発達障害が影響しているケースもあります。
発達障害とは、脳の情報処理に偏りがあるために、一定の作業が困難になる状態のことです。症状は人によって異なりますが、主に3つの種類に分けられます。
発達障害の種類 | 特徴 |
ADHD(注意欠陥多動性障害) | ・優先順位をつけるのが苦手
・予定を忘れてしまう ・集中が続かない |
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群) | ・コミュニケーションを上手に取れない ・関心度によって活動に大きな差が出る・突発的なイベントに対応できない |
LD(学習障害) | ・読み書きや簡単な計算を苦手とする |
マルチタスクができない場合はADHDやASDの可能性があります。
ADHDはマルチタスクに必要な優先順位付けが苦手だったり、高い集中力が発揮できなかったりします。
一方でASDも突発的なイベントに対応するのが苦手なため、別件を任されるとパニックになりやすいです。
このように発達障害を持っていると、障害の特性によってマルチタスクがスムーズにできません。発達障害の疑いがある場合は、一度医療機関を受診してみてください。
発達障害の克服は就労移行支援「ディーキャリア」がおすすめ
発達障害で働きづらさを感じている人はディーキャリアへ通いましょう。ディーキャリアでは、発達障害のある人に対して、社会で働くための力を身に付けるサポートを実施しています。
ディーキャリアは発達障害を持つ人のサポートに特化しているのが特徴です。ほかの就労移行支援事業所より発達障害のノウハウが深いことから、以下の実績を誇ります。
- 就職後の職場定着率…93.4%(就職後6か月の数値)
- 就職時の平均給与…19.1万円
- 利用満足度…93.3%(2020/12/~2021/1のアンケートによる)
中でも職場定着率の高さは、ほかの事業所にない優秀な点です。「今まで早期退職を繰り返してきた」という人は、ディーキャリアのサポートを受けて、会社で長く働くノウハウを学びましょう。
まとめ
マルチタスクができない人の原因や対処法を紹介してきました。
マルチタスクは高い集中力や物事の優先順位付けなど、さまざまな能力を求められる高度なスキルです。いずれかの要素が欠けるとうまく機能しないこともあります。
マルチタスクを成功させるためにも、まずは物事の優先順位を付けて、作業しやすい環境を作りましょう。集中して作業できる環境になったら、あとは仕事をこなしていくだけです。
どうしてもマルチタスクが難しい場合は、一つひとつの仕事を着実にこなしていきましょう。必ずしも同時進行で作業する必要はないため、シングルタスクで取り組むのもありです。
また、人によっては発達障害でマルチタスクができないこともあります。発達障害の場合はひとりで対処できないこともあるため、医療機関や就労移行支援を頼りましょう。
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