就労移行支援事業所では、長く働き続けるためのトレーニングを行えます。ただし、トレーニングの内容や特徴は事業所によってさまざまです。
事業所を選ぶときは、自分にとって就職に結びつく事業所かどうかを見極めましょう。そのためには、候補に挙がった事業所をしっかりリサーチすることが大切です。
この記事では、Free-biz(フリービズ)の特徴や評判を紹介します。自分の希望に合うかをチェックしてみてください。
Free-biz(フリービズ)について
まずは、Free-biz(フリービズ)はどのような事業所なのか、概要から見ていきましょう。
Free-biz(フリービズ)の概要
Free-biz(フリービズ)は2019年4月に開所した事業所で、神戸市垂水区にあります。
Free-biz(フリービズ)の概要は以下のとおりです。
事業所名 | Free-biz(フリービズ) |
所在地 | 神戸市垂水区御霊町6-10 |
電話番号 | 078-704-3060 |
URL | https://www.sfsuisei.org/info/free.html/ |
定員 | 10名 |
就職者数(2019年度) | 0名 |
Free-biz(フリービズ)は2019年4月開所のため、2019年度の就労実績データはありません。
続いて、Free-biz(フリービズ)を運営している社会福祉法人すいせいの概要を見てみましょう。
会社名 | 社会福祉法人すいせい |
所在地 | 神戸市垂水区御霊町6番10号 |
電話番号 | 078-704-3340 |
URL | https://www.sfsuisei.org/ |
事業所数 | 4(就労移行支援事業所) |
すいせいが運営しているのは、 Free-biz(フリービズ)を含めた4つの就労移行支援事業所と2つの就労継続支援B型事業所、障害者地域活動センターです。
2002年から障害がある人の支援に取り組んでおり、障害に悩む大学生のための修学・就職支援プロジェクトも実施しています。
Free-biz(フリービズ)は、就労継続支援B型ワークス垂水と併設です。すいせい法人本部も同じ場所にあります。
すいせいの就労実績
Free-biz(フリービズ)は2019年開所でまだ就労実績のデータがありません。参考に、すいせいが公表している就労実績を見てみましょう。
就職率(2015年度) | 80% |
定着率(2015年度) | 89% |
すいせいの実績は、就職率約22%、定着率約74%の全国平均を大きく上回っています。就職者の障害種別は以下のとおりです。
就職者の割合(2015年度) | |
精神障害 | 41% |
発達障害 | 38% |
知的障害 | 17% |
身体障害 | 4% |
精神障害と発達障害がそれぞれ40%前後です。すいせいは精神障害者支援を軸として障害者福祉に取り組んでおり、そのノウハウを発達障害がある人の支援にも生かしています。
その結果、精神障害と発達障害のある人が多く就職するという結果に結びつきました。また、精神障害と発達障害がある人の定着率が全国平均を上回っているのも、すいせいの特徴です。
障害種別の定着率(2015年度) | |
精神障害 | 88.9% |
発達障害 | 85.7% |
定着率の全国平均は、精神障害が65.5%で発達障害が68.6%です。精神障害や発達障害の定着率は低めとなる傾向ですが、すいせいには全国平均を上回る実績があります。
詳しくは「就労定着支援の定着率について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
ほかの就労移行支援事業所との比較
Free-biz(フリービズ)の就労実績のデータはありませんが、参考までに神戸市内にある事業所の就職者数を紹介します。
事業所 | 定員 | 就労実績
(2019年度) |
Free-biz(フリービズ) | 10 | 2 |
JOBridge(ジョブリッジ) | 20 | 10 |
CASTビジネスアカデミー | 20 | 13 |
LITALICOワークス神戸 | 20 | 16 |
LITALICOワークス三宮 | 20 | 5 |
ウェルビー神戸三宮センター | 20 | 11 |
就労移行支援事業所つばさ | 20 | 1 |
ピックアップしたのは以下の事業所です。
- 全国展開する大手事業所3つ
- すいせいの運営する事業所2つ
サイトで公表されている就職者数が多くても、一事業所に注目してみるとそこまで数値が高くないケースもあります。検討の際は、事業所ごとの数字を比較するようにしましょう。
また、神戸市資料では定着率を公開していませんが、定着率も事業所選びにおいては重要な指標です。
例えば、当サイトがおすすめするディーキャリアの定着率は97.2%です。就職した人の97%以上がそのまま働き続けているということは、就労移行支援で有効なトレーニングができた結果だといえるでしょう。
Free-biz(フリービズ)の特徴
続いて、Free-biz(フリービズ)の特徴を見ていきましょう。事業所の特徴は、就職に結びつくかどうかを考えるうえで重要な判断ポイントです。
特徴1.働ける可能性を探せる
すいせいが運営する事業所は、Free-biz(フリービズ)を含めて4つです。事業所にはそれぞれ特徴があり、具体的には、以下のような働き方や仕事に特化しています。
- 自分に合った働き方
- 早期の就職
- アクティブワーク
- デスクワーク
それぞれに特徴があるのは就労継続支援B型の事業所も同じです。2つのB型事業所は、以下の特徴があります。
- 短時間就労
- 社会との繋がり
Free-biz(フリービズ)は就労基礎訓練のステップで、自分や職業に対する理解を深めることを目標としています。
障害特性による働きづらさに悩んでいても、訓練を通して自分に合った働き方を探せるでしょう。
特徴2.働き続けるためのステップアップ支援
長く働き続けるためには、ビジネススキルを身に付けることはもちろん、生活リズムを整えることやコミュニケーションスキルを身に付けることも重要です。
すいせいでは、生活訓練からのステップアップシステムを取り入れており、段階を踏んでトレーニングできるようにそれぞれの事業所に特徴を持たせています。
ステップアップシステムには、以下の段階があります。
- ステップ1.生活訓練
- ステップ2.社会訓練
- ステップ3.就労基礎訓練
- ステップ4.就労応用訓練
- ステップ5.就労応用訓練
生活リズムを整え、自分と社会を知り、自分にできることを知り、就職を目指すイメージです。
Free-biz(フリービズ)では、就労基礎訓練として自己理解を深めて成長することを目標としています。
働き続けることに対して具体的なイメージができていなくても、自分や職業への理解を深めることでさまざまな可能性が見えてくるでしょう。
特徴3.包括的な相談体制
すいせいの運営する事業所はステップアップ制度を採用しています。しかし、事業所選びの段階では自分がどのステップか迷うかもしれません。
すいせいはコンシェルジュサービスを導入しており、すいせいコンシェルジュには事業所を利用する前段階から相談に乗ってもらえます。自分がどのステップか迷ったときには相談してみましょう。
また、事業所を利用したり就職を目指したりするうえで、さまざまな悩みや困りごとが出てくることもあるでしょう。
すいせいの相談窓口なら、就労相談はもちろん、生活相談や発達障害に関する相談など、さまざまなことを総合的に相談できます。
Free-biz(フリービズ)のメリット・デメリット
次に、Free-biz(フリービズ)に通うことでどのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきます。
事業所選びのポイントは、自分が目指す就職に近付けるかどうかです。自分の考える将来とFree-biz(フリービズ)が合うかどうかをチェックしてみましょう。
メリット1.就労支援10年の実績
社会福祉法人すいせいは 2002年設立です。
Free-biz(フリービズ)併設の就労継続支援B型のワークス垂水は、2007年にサービスの提供をスタートさせました。
10年以上にわたる就労支援の実績に加え、すいせいには生活支援や相談支援に携わってきた実績があります。
確かな実績のあるすいせいが運営する事業所なら、就職や生活で困ったときにも頼りになるでしょう。
メリット2.お金を得て働く経験を積める
Free-biz(フリービズ)では、実際に提携企業から受注した業務を訓練として行います。生産から出荷など全ての工程に携わり、主体的に作業を進めることを学べます。
訓練の一環ではあっても、工賃が発生する実際の業務です。納期遅れやミスがないように意識することで、仕事に対する責任感が身につきます。
仕事をして報酬を得ることは、就職へのモチベーションアップにもつながるでしょう。
メリット3.自分と職業への理解が深まる
Free-biz(フリービズ)という事業所名は、自由(Free)+職業(biz:Businessの略)を組み合わせた造語です。そこには、「自由に自身の想う職業に出会う」場所になりたいという、すいせいの思いが込められています。
1日8時間労働しなければ就職できないなど、仕事に対する固定観念があるせいで就職に結びつかないケースがあります。Free-biz(フリービズ)なら、そういった固定観念をなくし、自分が働ける可能性を探ることが可能です。
短時間勤務を含めた幅広い働き方を視野に入れ、“できる”ことにチャレンジしていきましょう。
デメリット1.どの事業所がよいのか判断が難しい
すいせいの運営する事業所は、神戸市内に3つと明石市に1つの合計4つです。
神戸市内では複数の事業所から選べますが、それぞれの特徴が異なるため、事業所選びには迷うかもしれません。
デメリット2.自分の段階を見極める必要がある
すいせいが運営する事業所は、ステップアップ支援で事業所ごとの特色がはっきりしています。そのため、事業所選びの際には、自分をしっかり見極めることが必要です。
Free-biz(フリービズ)は就労基礎訓練の段階のため、就きたい職業がハッキリしている場合は少々物足りないかもしれません。
事例から見る Free-biz(フリービズ)の評判
Free-biz(フリービズ)は開所間もないため、まだ口コミやレビューがありません。すいせいサイト内に掲載された利用者の声から、すいせいが運営する事業所の評判を見てみましょう。
卒業者に対する「訓練で印象に残ったことや、就職に一番役に立ったとことは?」の問いに対しては、以下の声が挙がっていました。
- いろんな方との共同の作業のやり方。
- 一日でいそがしい時など自分で計算ができるようになったこと。
- 工賃をもらい働くことの喜びややりがいにつながった。
「企業実習で学んだことは?」の問いに対しては以下のとおりです。
- スピードと正確性の双方を常に意識して取り組むこと。
- 仕事をきちんとこなす大切さを学んだ。
- 自分の向き・不向きを実感することができた。
- 社会人に近い状態で作業をすることで、しっかりと生活のリズムを取れる。
また、サイトには保護者・ご家族の方の声も掲載されています。
「すいせいの利用を検討中のご家族に向けてのメッセージ」として、以下のようなコメントがありました。
“すいせいの職員の方は皆さん優しく、どんな相談をしても受け止めてくださり、信頼できる事業所さんです。“
“すいせいで訓練を受けたことで、息子自身就職ということの意味や働くということを理解し、すいせいを利用したことによって息子は大きく成長しました。就職が決まった後も会社に訪問してくれたり、決まったから終わりではなくしっかりサポートしてくださるので、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。“
サイト内コンテンツのため純粋な評判とはいえないかもしれませんが、すいせいが運営する事業所の評判はおおむね良さそうです。
すいせいの事業所一覧
Free-biz(フリービズ)を運営している社会福祉法人すいせいは、全部で 4つの就労移行支援事業所を展開しています。
神戸市垂水区 | JOBridge(ジョブリッジ) | 神戸市垂水区山手7-7-1 |
Free-biz(フリービズ) | 神戸市垂水区御霊町6-10 | |
神戸市西区 | CASTビジネスアカデミー | 神戸市西区学園西町1-1-1
ユニバープラザ3F |
明石市 | EnTryエントリー | 明石市天文町2-3-25 3F |
Free-biz(フリービズ)はB型事業所のワークス垂水を併設しています。すいせいが運営する就労継続支援B型は以下の2つです。
神戸市垂水区 | cafe iiyo | 神戸市垂水区陸ノ町7-16 |
神戸市垂水区 | ワークス垂水 | 神戸市垂水区御霊町6-10 |
よくある質問
最後に、Free-biz(フリービズ)のよくある質問をまとめました。Free-biz(フリービズ)だけでなく、すいせいのよくある質問もあわせてチェックしてみましょう。
Free-biz(フリービズ)
Q.どんな方が利用していますか?
利用人数:1日約10人
男女比:男性55%:女性45%
年齢層:20~40代
Q.工賃はもらえますか?
訓練として、実際に受注した作業を行います。作業内容・作業量に応じた工賃をお支払いたします。
Q.送迎はありますか?車で通えますか?
送迎は行っておりません。駐車・駐輪スペースはございません。公共交通機関を利用して、模擬的な通勤をすることも訓練の一部になります。
Q.昼食は出ますか?
昼食の提供はしていません。お弁当などをご用意ください。
Q.どのような職業が適しているのかわかりません。
職業を選択するとき、ご自身の興味や特性等から、選択のはばが極端に狭くなってしまうこと、逆にたくさんの中から絞ることがうまくいかないというご相談はよくお聞きします。
すいせいでは、利用されている方からのヒヤリング、普段の職業訓練の様子、企業での実習等を通じて、利用者の方が、長期間に渡って働くことのできる職業選択を支援いたします。
Q.仕事に関することだけでなく、生活面や家族に関する相談もできますか。
はい、可能です。仕事を続けるためには、ご本人の努力だけでなく、ご家族の協力や、生活面・健康面の環境整備が不可欠です。
すいせいでは、資格や専門的な支援の経験のある職員が、日常的なご相談にお乗りするほか、法人内の福祉サービスの利用、就労、発達障害に関する専門の相談機関や、外部の様々な専門機関と連携して、相談や問題解決に取り組んでおります。
Q.利用している人の年齢層を教えて下さい。
利用されている方の年齢は幅広く、現在は10代後半の方から50代の様々な年齢の方が利用されています。その中では、20代~30代の「これから働きたい」とお考えの方が多いです。
まとめ
Free-biz(フリービズ)では、自分や職業に対する理解を深められます。働くことや就職に不安がある場合は、Free-biz(フリービズ)で新たな働き方を探してみましょう。
また、事業所を決める場合には、実際の雰囲気を確かめるために体験入学や見学に行くことをおすすめします。事業所の特徴が自分に合っていても、雰囲気が合わないケースもあります。
通いやすいかも含め、見学に行って自分の目で事業所をチェックしましょう。
詳しくは「就労移行支援の見学について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
神戸・三宮エリアで就労移行支援事業所を探されている方へ
神戸・三宮エリアで事業所を探していてる方に向けて、兵庫県でおすすめの就労移行支援事業所を分かりやすくまとめています!こちらも合わせて読んで、自分にピッタリの事業所を探してみてください。
例えば、当サイトがおすすめする「ディーキャリア三宮」は発達障害に特化した事業所で、就職後の定着率は97.2%と圧倒的です。また、就職のためのサポートはもちろん、このようなプライベートにおけるサポートも充実しています。
無料相談も行っているので、気になる方は公式ホームページをご覧ください。
こんにちは!大阪の就労移行支援事業所で約5年間働いたナカムラです!今回は、大阪にあるおすすめの事業所を紹介します! 就労移行支援を利用して就職を目指す場合、どの事業所を選ぶかがとても大切です。大阪には300件を超える事業 […]
記事を読む