発達障害を持っていると定型発達と同じレベルで働くのが難しい場合もあります。そのため、仕事が長続きしないと悩んでいる方もいるでしょう。そんな方は向いてる仕事に就くことが大切です。向いてる仕事を選ぶと定型発達と変わらないレベルで働くこともできます。
しかし発達障害に向いてる仕事とはどんなものなのでしょうか?この記事では発達障害に向いてる仕事や向いてない仕事を紹介していきます。
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発達障害に向いてる仕事を3つの症状別に紹介
発達障害を大きく分けると以下の3つです。
- ADHD(注意欠陥・多動性障害)
- ASD(自閉症スペクトラム障害)
- LD(学習障害)
障害によって症状が異なるので、向いてる仕事も異なります。ではそれぞれの障害においてどのような仕事が向いてるのか見ていきましょう。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDは主に以下の症状を持っています。
- 不注意…ちょっとしたミスが多く、確認作業が苦手
- 多動性…気が散りやすい
- 衝動性…じっとしていられない
こういった特徴からADHDをもつ人は以下の仕事が向いています。
- デザイナー
- プログラマー
- 建築家
- スポーツ選手
- 営業
主に行動力と発想力が求められる仕事が向いています。
ADHDには衝動性という特徴があるので、じっとしていられません。しかし、裏を返すと行動力があるとも言えます。そのため、行動力が求められる営業はおすすめです。
営業は新規顧客獲得のために飛び込みなど行動力が必要とされます。そこにコミュニケーション能力も合わされば、敏腕営業マンとして活躍することも可能です。
ADHDをもつ人の中には明るくて社交性がある人も多いので、人と接するに抵抗がない場合は営業に挑戦してみても良いでしょう。
また、ADHDには気が散りやすいという特徴がありますが、こちらも裏を返せば発想力が豊かと言えます。
発想力があるとデザイナーやプログラマーなどアイデアを生かせる仕事がおすすめです。独自の世界観を持っているという方は向いてます。
デザイナーやプログラマーなどは独立することも可能なので、人間関係が苦手な人にもおすすめです。
詳しくは「ADHDの仕事について」の記事を参考にしてみてください。
ASD(自閉症スペクトラム障害)
ASDには以下の特徴があります。
- コミュニケーションが苦手
- 自分がすることに強いこだわりを持っている
この2つの特徴から以下の仕事が向いてます。
- 一人で作業できる仕事
- 芸術関係
- 興味のある仕事
ASDをもつ人はコミュニケーションが苦手な傾向があるので、一人でできる仕事が向いています。
一人でできる仕事なら、人と会話することを考えなくても良いです。例えばWEBライター、デザイナー、プログラミングなど、フリーランスで働ける職種が向いてます。
フリーランスは自分で仕事をとる必要がありますが、クラウドソーシングを使えばコミュニケーションを最小限に抑えられることも可能です。
他にもASDは強いこだわりを持っている傾向があるので、デザイナーなどの芸術スキルが必要な仕事も向いてます。スキルを持っている場合は挑戦してみるのも良いでしょう。
最後に、ASDをもつ人は自分が興味のある仕事も向いてます。ASDの特徴の一つが、自分独自の強いこだわりを持っいるというものです。
そのため興味のある仕事なら並外れた集中力を発揮することもあります。ここまでご紹介した仕事以外でも、興味があるジャンルなら成功を収めることもできるでしょう。
LD(学習障害)
LDには以下の特徴があります。
- マニュアルなどの文字を正確に読むのが苦手
- 簡単な漢字をかけないことがある
- 小学生レベルの計算ができない
LDにはこういった特徴がありますが、LDの場合は人によって能力が異なります。計算が苦手な人でもレベルが異なるので、一概にこの仕事が向いてるとは言えません。
また、最近ではツールが充実してきたので、ツールを使えば計算や漢字の苦手を補えられます。
例えば計算する仕事があっても、電卓やスマホを使えば問題ありません。読み書きについてもスマホやパソコンを使えば基本的に解決します。
このように、ツールを使えば働けるので、興味のある分野に挑戦するのがおすすめです。ちなみに、発達障害については以下の記事で詳しく紹介しているので、理解を深めたい方は参考にしてください。
参考記事:大人の発達障害とは?おもな症状や治療法、今後のあり方について
発達障害の人に向いてない仕事
発達障害には種類がありますが、共通して向いてない仕事があります。
- マルチタスク能力が必要とされる仕事
- 失敗が生死に関わる仕事
- 興味のない仕事
症状によっても異なりますが、基本的にこれらの特徴がある仕事は向いてません。これらの仕事に興味がない場合は仕事探しの際は除外しても良いでしょう。
マルチタスク能力が必要とされる仕事
発達障害は基本的にマルチタスクが苦手です。マルチタスクとは同時に進行する仕事のことを指します。
例えば以下の仕事はマルチタスク能力が必要とされるので向いてません。
- 飲食店のホール
- スーパーのレジ作業
- 複雑な事務作業
- 教員
- ライン性以外の工場
これらの仕事はマニュアルがあってもその場で対応する力が必要です。
発達障害の人はミスが多い傾向があるので、予定外の出来事が起こることで余計なミスが増えます。ミスが増えると会社からの評価も悪くなり、さらにミスが増えるなど悪循環に陥るので精神的にも良くありません。
マルチタスクの仕事はこういった危険性があるので、興味がある場合は除きますが、基本的に向いてないので避けた方が良いです。
失敗が生死に関わる仕事
発達障害の特徴の一つに不注意があるので、ミス=死につながる仕事は向いてません。例えばこちらの仕事はミスをすると生死に関わります。
- 外科医
- ドライバー
- 高所作業
- 消防士
- 危険物を取り扱う工場
これらの仕事は一つのミスで事故につながって、事故を起こすとケガをします。最悪の場合には死に至るのでおすすめしません。
絶対にミス=死につながる仕事を選んでいけないわけではありませんが、なるべく避けておいた方が良いです。
興味のない仕事
発達障害を持つ人の中には、興味のない分野に集中力を発揮できないケースも多いです。興味がないから仕事に意欲的になれず、その結果ミスを起こすこともあります。
何回も同じようなミスをしていると、上司から怒られて精神的に辛くなってくるでしょう。
ここまで発達障害に向いてる仕事をご紹介しましたが、興味がないと仕事で失敗しやすいので注意が必要です。
もし仕事がなかなか続かないと悩んでいる方はこちらの記事を参考にしてください。
参考記事:発達障害は仕事が続かない?長く働くために必要なことはひとつだけ!
発達障害に向いてる仕事を探したいなら就労移行支援がおすすめ
発達障害は大きく分けると3つですが、同じ障害でも人によって症状が異なります。例えばADHDでも不注意の症状が強い人もいれば、多動性の症状が強い人などさまざまです。
症状が異なるのでご紹介した仕事が全員に向いてるわけではありません。自分がどの仕事に向いてるか正確に知るためには、自分がもつ発達障害の特徴を正確に把握することが大切です。
もし発達障害についてよく理解していない、就職活動に難航している人は就労移行支援を利用すると良いでしょう。
就労移行支援では自分がどんな特性を持っていて、どんな仕事が向いてるか提案してもらえます。
さらに、自分が苦手な分野について克服できるプログラムを受けることも可能です。例えば人との会話が苦手なら、コミュニケーション強化のプログラムを受けられます。
就労移行支援なら弱点克服のサポートも受けられるので、興味のある仕事があるけど適性がないから挑戦できないという人にもおすすめです。
発達障害の人が就労移行支援を利用する流れや内容はこちらを参考にしてください。
参考記事:就労移行支援で発達障害の就職をサポート!働く不安を解消しよう!
就労移行支援の選び方
障害者の就職を支援してくれる就労移行支援ですが、施設によって特色が異なります。会話スキルに特化した場所やIT技術の習得がメインなどさまざまです。
施設によって得意分野が異なるので、自分の希望と違う施設を利用すると最適な支援を受けられません。
就労移行支援を利用する前は、その事業所が何を得意としているのかホームページなどで確認しておきましょう。その他にも、施設の実績を見ておくことも大切です。例えば就職後の定着率や就職率を見ておくと良いでしょう。
そのうえで、無料体験を利用すると事業所選びに失敗しにくいです。就労移行支援では無料体験をやっていることも多いので、その時に自分の希望と合っているか確認しておきましょう。
発達障害を持っている人はディーキャリアがおすすめ
ディーキャリアは発達障害に特化した就労移行支援です。中でもASDとADHDの利用者が多いので、その分知識も豊富にあります。さらに実績も就職後定着率(1年間)が93.4%、就職時の平均給料が19.1万円といった具合に優秀です。
ディーキャリアでも無料体験をやっているので、発達障害で就職活動に苦戦している方は利用してみると良いでしょう。
詳しくは「就労移行支援の体験利用について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
まとめ
発達障害は大きく分けると3つありますが、それぞれの障害によって向いてる仕事が異なります。
ADHD
- デザイナー
- プログラマー
- 建築家
- スポーツ選手
- 営業
ASD
- 一人で作業できる仕事
- 芸術関係
- 興味のある仕事
LD
- 清掃業
- 工場
- エクセルを用いた計算業務
- コピー&ペーストのデータ入力事務
このように障害によって向いてる仕事は異なりますが、さらにその人の特徴によって適職は異なります。そのため、向いてる仕事を探すためには自分の適性を正確に把握する必要があります。
自分一人で障害の適性を把握するのが難しい方は就労移行支援がおすすめです。就労移行支援を利用すれば障害の理解を深められるだけでなく、就職のサポートも受けられます。
ただ、あくまでサポートしてくれるだけなので行動しないと何も得られません。就職するためには職員に甘え切らず、自分で行動することも大切です。
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