国の制度を利用してスキルが身に付く就労移行支援事業所はご存じでしょうか?就労移行支援事業所は、全国に約3,400ヵ所もある障害者のための施設です。
国の援助があるので無料、もしくは格安で就職に必要な知識が学べるので、ぜひ利用したいところ。今まで就労移行支援事業所を知らなかった方も、今探している方もこの記事を読んで情報収集してみませんか?
今回は、アフターフォローも万全の「ワークセンターひょうご」の特徴を紹介します。神戸在住の方は、ぜひ参考にしてみてください。
就労移行支援とは?
『就労移行支援事業所とは何?』と思う方も多いと思います。
就労移行支援事業所は、障害や難病を抱えている方が企業に就職するためのサポートをする施設。障害者の方にはとても強い味方なんです。
まずは、就労移行支援事業所の概要や特徴を知っておくことも重要。どんな方が対象なのか、またどんな支援をしているのか、ここで確認しておきましょう。
詳しくは「就労移行支援とは」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
対象者と期間
就労移行支援事業所は障害者向けの施設のため、対象者は障害を持っている方や難病を抱えている方です。
また利用するには年齢にも縛りがあります。対象年齢は18~65歳未満で、就職を希望している方。
障害には
- 精神障害
- 知的障害
- 発達障害
- 身体障害
など、さまざまな方が利用対象です。
就労移行支援事業所は原則2年間という期間が決められています。人によっては半年で卒業する方もいれば1年みっちりトレーニングする方も。もちろん、2年間しっかりトレーニングを受けても問題ありません。
詳しくは「就労移行支援の対象者について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
支援内容
就労移行支援事業所は、あくまでも就職に向けて必要なスキルを学ぶ場です。そのため、通所中の原則工賃は発生しません。
また利用費用ですが、9割近くの方が無料で通所しています。費用は前年度の世帯収入によりますので、詳しくは最寄りの自治体に問い合わせてみてください。
実際にどのような支援をしているか気になるところですよね。おもな支援内容は以下の4つに分類されます。
- 就労に必要なスキルをトレーニング
- 職場見学や体験実習
- 就職活動に向けたサポート
- 就職後の支援
スキルを磨くトレーニングでは、ビジネスマナーやコミュニケーション力のアップ、就労に必要なパソコンスキルが組まれています。
職場見学や体験実習では、実際に企業に出向きどのような仕事をしているのか肌で感じ、実際に体験。就職活動に向けたサポートでは、履歴書の書き方や面接のロープレなどを中心に行います。
多くの利用者が不安となるのが、就職した後。就労移行支援事業所では、就職したから「さようなら」ではありません。
一定期間、事業所のスタッフが面談に訪れ、悩みや不安なことの相談に乗ってくれます。万が一企業との調整が必要な場合は、利用者と企業の橋渡しの役割もしてくれるのでとても心強いのが特徴です。
詳しくは「就労移行支援の体験利用について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
就労移行支援「ワークセンターひょうご」の概要
それでは、今回紹介する「ワークセンターひょうご」の概要を見ていきましょう。
「ワークセンターひょうご」は神戸市に構えている就労支援事業所で、1996年に開設されました。
事業所名 | しごとサポート中部/ワークセンターひょうご |
住所 | 〒652-0897 神戸市兵庫区駅南通5丁目1番1号 |
電話番号 | 078-672-6480 |
アクセス | JR兵庫駅より徒歩約7分 |
就労移行支援「ワークセンターひょうご」の特徴
「ワークセンターひょうご」はフォロー体制が万全な事業所といえます。利用者がいかに楽しく飽きずにトレーニングできるか工夫されているので、利用者も通所するのが楽しくなるでしょう。
それでは「ワークセンターひょうご」の特徴を順番に紹介します。
毎年高い水準の就職率
「ワークセンターひょうご」は2001年より定員を30名に設定しています。その中で毎年半数近くの方が就職している高水準。
実際に「ワークセンターひょうご」が公式HPに公開している就職者数を見てみましょう。
年度 | 就職者数 |
2015年 | 19名 |
2016年 | 18名 |
2017年 | 15名 |
2018年 | 14名 |
2019年 | 15名 |
直近5年間を見てもわかるように、ほぼ15名以上の方が就職していますよね。
就職者数が多いということは、優良の事業所だという判断材料にもなります。利用者が満足してカリキュラムに励んでいたか、また事業所のサポート体制が万全だったかなど、総合的な判断にもなるので、数字を確認しておくことはとても大切です。
作業訓練で集中力を養うカリキュラム
「ワークセンターひょうご」では一般的なカリキュラムの他、作業訓練にも力を入れています。
実際に就労すると集中力や持続力は必須。週30時間の仕事に対応できる体力や能力を身に付けるため
- 紙袋作製作業
- 郵便物の丁合作業
- コーヒーのピッキング
- 袋詰め作業
などが盛り込まれています。
この作業は小グループで行い、作業を通じて『報連相』の基本動作を習得。
『報連相』は
- 報・・・報告
- 連・・・連絡
- 相・・・相談
の略で、社会でもっとも大切なスキル。業務が円滑に進むよう、カリキュラムを通して学んでいきます。
また企業で働く場合、コミュニケーションは欠かせません。障害者の方の中には、コミュニケーションが苦手と感じている方が多いのも事実。
「ワークセンターひょうご」では、コミュニケーションのトレーニングを導入しています。
コミュニケーションで大切なスキルは
- 話をする
- 気持ちを伝える
- その方法
- 技術
です。
トレーニングを通じてコミュニケーションの4技能をしっかり身に付けることが目的。同時に社会ルールやマナーも勉強します。
専門家を招いた講座開催
「ワークセンターひょうご」では専門家を招いてさまざまな講座を開催しています。とくに注目しているのが、インターネットやSNSのトラブル講座。
現在、インターネットやSNSは私たちの生活に欠かせないものとなりました。それと同時にあらゆるトラブルが発生しているのも事実。講座を通じてしっかり学習したいですよね。
このようなトラブルは障害者でなくても誰でも起こりえます。手口や対策を知っておけば自分でも対処できるので、時代に合った講座ではないでしょうか。
将来の生活についての講座なども過去には開催されています。社会に出ても安全に生活できる知恵を伝授してくれるので、利用者の方も安心ですね。
これらの講座はもちろんカリキュラムに組まれています。社会勉強の一つにもなりますのでほかのカリキュラム同様、真剣に話を聞いている利用者が多いです。
就職に向けたカリキュラムが充実
就職に向けた手厚いカリキュラムが充実しているのも「ワークセンターひょうご」の特徴。就職するにあたり必要なカリキュラムはすべてそろっていると言ってもいいでしょう。
まずは履歴書の書き方。とくに初めて就職する方にとっては、何をどう記入したらいいかわからないと思います。履歴書の作成は何度も練習するので、自分の型が決まるはずです。
その後は面接練習です。面接は障害者の方だけでなく健常者も緊張する苦手なもの。面接ではどんな態度が望ましいのか、正しい姿勢からトレーニングします。
実際の面接では思いもよらない質問が来ることも想定し、あらゆる質問に対応できるよう繰り返し練習。面接はたくさん練習することで、本番の緊張もある程度和らぎます。
面接は実務練習も大切ですが、コミュニケーション能力も問われる大切なもの。「ワークセンターひょうご」で組まれているコミュニケーションスキルトレーニングで、しっかりコミュニケーション力も身に付けたいですね。
その後はスタッフ全員で会議を行い、求人に合う利用者を検討します。採用を見込んでいる企業で、約2週間の実習をするのも「ワークセンターひょうご」の特徴です。
就職後のフォローアップが手厚い
「ワークセンターひょうご」の最大の魅力は、手厚いフォローアップです。通所中はもちろん、卒業してからも安心して利用できるサービスは、利用者の心の支えになってくれるでしょう。
カフェ感覚で使える「ほっとロビー」
「ワークセンターひょうご」では平日9:00~17:00まで開放し、スタッフがいつでも話を聞ける環境を作っています。
「ほっとロビー」と称されたこのサービスは、卒業者と相談登録者に向けたもの。お茶やお菓子も用意されているので、カフェ感覚で気軽に利用できます。
これから「ワークセンターひょうご」の利用を考えている方も、先輩やスタッフから意見を聞いてみるのもいいでしょう。
アフターファイブ支援で就職定着支援をサポート
毎週金曜日は三宮にある「青少年会館」の一室を借りて、職場定着支援をサポートしています。
このサービスは「ワークセンターひょうご」を卒業した方だけでなく、就労している障害者なら誰でも利用可能。時間は仕事終わりにピッタリな18:00~20:00なので、1週間の締めくくりに通ってみるのもいいですね。
職場定着支援サポートには毎回スタッフが2名常駐しているので、悩んでいることや困りごとも気軽に相談できます。
詳しくは「就労定着支援とは」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
同窓会を開催
「ワークセンターひょうご」では、なんと同窓会まで開催しています。一緒に作業やカリキュラムを頑張った仲間と卒業後も触れ合える機会があるのは、利用者にとってもうれしい行事だと思います。
同窓会は年一度開催され、歌の提供やビンゴ大会などレクリエーションも充実。仲間とたくさん交流すると、仕事への意欲も湧きそうです。
ほかにも「ファミリー会」といわれるものを開催。「ワークセンターひょうご」を卒業したOBやOGが家族同士のつながりを持ちたいと開かれたものです。
卒業後も豊富な交流会を開催しているのは「ワークセンターひょうご」の強み。このような交流会を開いている事業所は少ないので、積極的に参加してみたいですね。
「土曜訓練」で休日も充実
土曜日には就職後の休日の過ごし方の参考にしてほしいと、さまざまな訓練を提供しています。訓練といっても堅苦しいものではありません。
過去に開催されたものは
- 調理訓練
- 洋裁訓練
- 創作訓練
- 外出活動
など。
調理訓練では、定番料理からお菓子作りをみんなで楽しく作ります。洋裁や創作訓練では、ちぎり絵や壁掛けなどモノづくりが中心。
外出活動は遠足のようなもの。動物園や空港へ行き、実際に目で見て肌で感じる体験を目的にしています。
他にも、利用者からの企画でカラオケ大会やボーリング大会も開催されたようです。「土曜訓練」は趣味だけでなく就職する業種の選択肢も広がるので、積極的に利用してみたいですね。
就労移行支援「ワークセンターひょうご」の評判
それでは実際に「ワークセンターひょうご」を利用した方の評判を見ていきましょう。調べたところ、多くの口コミは寄せられていませんでしたが、利用者には良い影響を与えている事業者だと感じました。
良い評判
- 「ワークセンターひょうご」でいろいろな知的障害者の仲間ができた
- 卒業しても利用者や事業所のスタッフとつながりがある
- 実際に通所しスタッフの働きぶりを見ていて福祉に興味を持った
今回、SNSから評判を拾いましたが、残念ながら通所中の感想は掲載されていませんでした。しかし、今回寄せられている口コミは、卒業後も円満な関係が築けているのがわかりますね。
スタッフの働きぶりから福祉という業種に興味を持ったというコメントは興味深いですね。
悪い評判
悪い評判ですが、口コミサイトもSNSにも掲載されていませんでした。しかし、ここで安心していてはいけません。
もしかしたら自分に合わない事業所かもしれないので、自分の目で見てみることが大切です。「ワークセンターひょうご」は見学可能なので、カリキュラム内容は事業所の雰囲気など実際に確かめてみましょう。
今回紹介した内容以外にも気付きがあるかもしれませんよ。
詳しくは「就労移行支援の見学について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
まとめ
「ワークセンターひょうご」は利用者が安心して通所できる事業所だと思います。独自のカリキュラムで利用者の長所をさらに伸ばし、就労に向けたスキルが身に付くのはありがたいです。
土曜訓練に参加すると、新たな興味が湧いてくるかもしれませんよね。
特に注目したいフォローアップ体制は、通所中も卒業後も利用可能。一人で悩まず、仲間や先輩、スタッフに気軽に相談してみましょう。
「ワークセンターひょうご」が気になる方は見学や体験を経験し、自分に合った事業所か判断してみてくださいね。
詳しくは「就労移行支援の体験利用について」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
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